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DCの歴史と未来 活動ブログ4

前回のブログでは、IPコア研究所の品川様にご協力いただきました『平成の「データセンター」「コンピューター」「インターネット」を振り返る勉強会』で伺った当時の様子やこれまでの技術についてご紹介しました。
今回のブログでは、別の角度から当時の様子を知る有識者の方と共に開催した勉強会の様子をお伝えしたいと思います。


■ 平成の「データセンター」「コンピューター」「インターネット」を振り返る勉強会
第2弾!

今回は、株式会社市川技術士事務所の市川様にご協力をお願いいたしました!

Profile

株式会社市川技術士事務所  市川 孝誠 様

 

JDCC ファシリティ・スタンダード ワーキンググループのリーダーとしてJ-Tierの制定に貢献された方です。現在もデータセンターの建設コンサルティングで様々なデータセンターの建設設計に従事されています。


日本初の「データセンター」の建設に携り、最前線で業界の発展を支えていらっしゃる市川様。施設の建設が加速していく中、「コンピューター」と「インターネット」の発展を体験されていたのか、当時の様子やこれからの発展を予想されているのか、お話を伺いました。

■ 各視点で貴重なご意見をいただきました
  • データセンター編

    •  1995~2000年まで、金融や証券会社の電算機室の建設が盛んに行われていた。2003年には日本企業も本格的にデータセンター建設し、2008年から本格的な利用が開始された。
    • 同時期、1998~99年頃にアメリカ通信キャリアが日本にて通信ケーブルの引き込みを行っていた。そして、2000年日本国内にて外資系データセンターの建設ラッシュを迎えた。新築センターではなく、倉庫やオフィスを改築しセンターを作った。その際の電気容量は1kW/㎡、当時では信じられない様な容量だった。その後の2003年には、日本は地下配線をする上での規制・ルールが厳しく、建設を断念する企業が多くなり、外資系データセンターの建設は落ち着いた。
    • 2007年頃は、IDCのホスティングとハウジングが過剰供給時代だった。この床面積が余っていたのが解消されてきたのは、GAFAの台頭によってクラウドが普及され始めた2013年頃からであった。
    • 2011年 東日本大震災の時、データセンターの非常用発電機がしっかりと稼働していた。さらに、被災し損傷があった海底ケーブルや地上ケーブルを1~2日で修復した。(日本の技術はすごい!)
    • J-Tier制定の経緯は、アメリカの民間団体が作成した「Uptime Tier」を外資系企業が日本にデータセンターを作成する際に基準として提示していたが、その中にある2つの変電所からの電力引き込みを行う等、日本の制度や作法に合わないことが多かった。その為、日本のルールに則った仕様で冗長構成等の信頼性を示すために作成された。
    • 電気設備の変化はないが、電気容量が増加し専用の施設が必要になった。
      ラック毎の負荷は、1993年頃は500W、1998年頃には2kW、2003年頃には4kW、2008年頃には6kWと増加しており、現在は8~10kWを求められることが多い。
    • 空調設備は、2008年に6kW/Rackとなった頃に省エネ化を目指しはじめ、外気導入やコンテイメント(キャッピング)の導入・検討が始まった。
  • コンピューター編
    • 市川様が仕事でPCに触れ始めたのが1990年頃からだった。
    • 1995年頃までは、ワープロが一家に一台あったが、1996年からはMacとNEC98が発売され、普及し始めた。NEC 98は爆発的に売れ、それまでは特別な計算やデータ処理をするときに使用していたメインフレームから形勢逆転し、オフィスにも一人一台PCを設置される様になった。
    • 1995~1999年までは、IBMとユニシスが日本国内のシェアもほとんど取っており水冷サーバーが主流となった。国産メインフレームはあまり見かけなくなる。
    • 2006年NEC SIGMABLADEから6kW/Rackに設計が変わった。それまでは、2Uサーバーをラック一台当たりのラックマウントが多くても2kW/Rack程で済んでいたが、この時期を境にIT機器当たりの消費電力が増えた。
  •  インターネット編
    • 1998~99年にアメリカ通信キャリアが日本国内にて通信ケーブルを引き込んでいき、2000年には外資インターネット事業者が日本進出した。
    • 2001年頃には、通信速度がぐっと早くなった。

当時の裏話も含め、実経験としてのデータセンター歴史を知ることで、より深くそれぞれの技術の発展を知ることができました。
市川様、貴重なお時間を頂戴し勉強会にご協力くださりまして、誠にありがとうございました。


■ 今後の活動について

「ここまでの活動を通してメンバーそれぞれが独学で学んだこと」と「前回の勉強会で品川様から学んだこと」に加え、「今回の勉強会で市川様から学んだこと」の3点をまとめ、アウトプットとして皆さんに共有できればと考えております。今後も活動の進捗についてはブログで共有していきます。


■ 過去ブログ

DCのない世界 活動報告

私たちのミッション

突然ですが、データセンターって聞いてパッと何かイメージできますか??

 

 

、、、できないですよね。笑

 

恐らくIT業界以外の大半の方はデータセンターの存在自体知らないのではないでしょうか。
(私もこの業界に入る前は全く知りませんでした笑)

私たちのミッションは、データセンターの認知度を上げることです。

学生を含めた幅広い年代の方にデータセンターを知ってもらうにはどうすればいいか
考えた結果、データセンターがないことで世の中がどうなってしまうのか、をテーマに
データセンターの社会的役割を考えてみました。

 

 

データセンターが無いと、、、

それでは、データセンターが無いと私たちの生活はどうなってしまうのでしょう??

 

  • ネットショップの写真を1つ見るのに数時間かかる
  • ソーシャルゲームがすぐ止まる
  • 呟けない
  • 交通系ICカードが使えず切符清算のみ
  • テレビ電話

なんてもっての外。。。
上記はほんの一例です。

 

こんな感じで定期的に集まりデータセンターの重要性について意見を出し合っています!

 

いかがでしょうか、、、
データセンター、めっちゃ大事やん。

 

そうなんです!データセンターが無いと私たちの生活はとても不便になってしまうのです!!
データセンターが24時間365日ずっと動いているから私たちの日常は便利になるんですよ~

 

今後の活動

どうでしょう、データセンターの大事さがイメージできましたか??

 

 

といってもまだまだ具体的なイメージはつかないと思います。
そこで今後の活動予定として、「データセンターがない世界」をもっと分かりやすく
伝わりやすくすることでデータセンターの認知度アップを目指していきます!!

 

この記事を読んで少しでもデータセンターに興味を持っていただけたら、

一緒にデータセンターを盛り上げていきましょう!!!