前回のブログにて「データセンター」「コンピューター」「インターネット」の3つの視点から「平成」の歴史を学んだことをお伝えしました。しかしながら、学習を進めるうちに我々若手だけでは限界があると感じ、当時の様子をよく知る有識者の方に協力をお願いすることにしました。
今回のブログでは有識者の方と共に開催した勉強会の様子をお伝えしたいと思います。
今回、我々はアイピーコア研究所の 品川 雅之 様にご協力をお願いしました!
株式会社IPコア研究所 品川 雅之様
「きれいな地球を未来へ」を企業理念に、企画開発を中心とした省エネルギーソリューションをご提供されています。JDCCの他にも、The Green GridやCloud Business Alliance、JEITAなどの幅広いレイヤーの業界団体にも参画されていらっしゃいます知識人であり、データセンター業界の大先輩です。
国内で「データセンター」の建築が加速していく中、「コンピューター」と「インターネット」の黎明期を業界の内側で経験された品川様。そんな品川様を講師としてお招きし、当時の様子やこれからどのような発展が予想されるかお話を伺いました。
システムが「分散」と「集中」を繰り返す中、データセンターは集中型で発展してきた。昨今、データセンターの分散化が叫ばれ、EDGEコンピュータが分散データセンターだと思われている。例えば自動車が「京」程度の能力とサーバ100台分を内蔵する時代はすぐに到来するだろう。しかし、それを分散データセンターとは呼ばないだろう。
また、データセンターで最も重要な課題はエネルギー消費と廃棄熱量である。今後のデータセンターの能力は1000倍、エネルギーは1/1000にすることを目指さなくてはならない。
平成の30年間でコンピュータは約100万倍も性能が向上した。しかし量子コンピューターの実用化を除き、革新的な技術が新たに登場することはなかった。歴史を知らないが故に、過去の技術をさも最新の技術のように扱っていると感じている。例えば水冷やコールドプレートは30年前のメインフレームでは普通に使われていた技術である。
次の30年後は100万倍どころか更に向上し、10億倍〜1兆倍になるかもしれない。それらは今日では想像もできない全く新しい形態になっていると予想する。
30年前には皆が使えるインターネットは存在しなかった。Webの登場で世界は一変した。統一を行うと必ず対抗勢力が増加し、個別のアプリの時代に戻る。メール一つをとってみても110/25のメール、LINE、Messenger等々と分散し、かつての不便な時代に戻った。
点と点を結合する”線”は常に発展し、ついにSNSやブロックチェーンに代表される国家をも超える存在が出現した。インターネットにおいて量子コンピュータ的な従来とは異なる”線”が未だ出現していないが、10億以上もの処理をこなすためには第二、第三のインターネットが誕生しなければならないし、そうなっていくだろう。
いずれの視点も独学では得難い情報を数多くいただくことができました!我々若手の不躾なお願いを快く引き受けてくださった品川様、誠にありがとうございました。
「ここまでの活動を通してメンバーそれぞれが独学で学んだこと」と「今回の勉強会で品川様から学んだこと」。この二つをまとめあげ、アウトプットとして皆さんに共有できればと考えております。今後も活動の進捗についてはブログで共有していきます。
前回のブログでお伝えしたように、データセンターとコンピュータの歴史をたどり、そこから未来の話をまとめる活動をしています。今回のブログでは私たちがまずどのように歴史を辿ったかを伝えます。
私たちの勉強結果から最初に感じたことですが、コンピューターは「軍事利用~学術利用~商用利用」と利用目的が変遷していったようです。
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そして、建物としてコンピューターを支えるデータセンターも技術革新や利用目的の変化によって、姿を変えてきたのではないか、に着地してきました。
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そこで私たちは漠然とデータセンターとコンピューターに関する事実を並べていくだけではなく、データセンター、コンピューターの他にインターネットを加えた3つの軸を中心に、これらがどのように溶け合いながら転換してきたかを調べていくことにしました。
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また、私たちが辿る歴史について深掘りしていく範囲を絞り、データセンターとコンピューターとインターネットが「平成」の歴史を変えていったのか、そして新元号となった「令和」に向けて未来のデータセンターがどうなっていくか、活動を続けていきます。
※引用:当ブログ「フューチャーセンターセッション10」より
昨年10月より開始している「フューチャーセンター2.0」では4つのチームに分かれて活動しています。
その中の1チームである我々は、、、
として活動しております。
※とあるディスカッションの内容。個人名は黒く塗りつぶして隠しています。字が汚いのはご容赦ください……。
まずはチームメンバー自ら歴史変遷図の作成や様々な文献を探すことで自習し、有識者に学びながらDCの歴史を深めていきます。学びの内容や進捗は今後もブログで共有していきます!
※某Wikip○diaを参考に作成した目次ベースのDCの歴史。事実確認しながら、今後直していきます。
No | 会社名 | 名前 |
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1 | さくらインターネット株式会社 | 高峯 誠 |
2 | 株式会社NTTファシリティーズ | 狭間 俊朗 |
3 | ヤフー株式会社 | 野中 翔太 |
4 | Future Facilities株式会社 | 菅野 れいら |